【2021】事業再構築補助金の申請代行の選び方は?費用相場はどれくらい?

事業再構築補助金の申請代行

最高6,000万円まで、中小企業の事業再構築のための経費を補助してくれる事業再構築補助金。採択予定件数55,000件、予算規模は1兆1千億円と超大型の補助金で注目を集めています。

人気も高く、第1回公募の採択率は36%と非常に狭き門でした。10社のうち3社程度しか通らないとなると、補助金の獲得は容易ではありません。

けれど、諦めてしまうのはまだ早いです!補助金申請に精通した専門家にサポートを依頼するのも一案です。今回は、事業再構築補助金の申請支援について紹介します。

事業再構築補助金の概要

事業再構築補助金とは、コロナ禍で売り上げが減少した中小企業等を対象とする補助金です。具体的な要件は、2020年10月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して10%以上減少していることです。

補助金額の上限は、中小企業であれば最高6,000万円、資本金10億円未満の中堅企業(※)であれば最高8,000万円です。補助率は、中小企業は事業に関わる経費の2/3、中堅企業は1/2です。給付金とは異なり、実施した事業の必要経費の一部が補填されます。

<事業再構築補助金の補助率および上限額>

  補助率補助額
中小企業2/3 100万円以上6,000万円以下
中堅企業(※) 1/2(4,000万円超は1/3) 100万円以上8,000万円以下

※中堅企業の定義は、中小企業に該当せずかつ資本金10億円未満の企業です。資本金等の定めのない場合は、従業員2,000名以下が要件となります。

事業再構築補助金でできること

補助金の対象となる取り組みは、以下の事業再構築指針に沿って行う事業の再構築です。既存事業の延長ではなく、その名の通り何らかの新規事業を始めて、事業を再構築する必要があります。そして、再構築のために必要な店舗等の改装費や機械・設備・システム導入費、広告宣伝費などを、補助金として申請することができます。

分類新規性要件事業・業種変更売上要件
業態転換・製品等の新規性
・製造方法等の新規性
・商品等の新規性または設備等撤去等要件(商品またはサービスの提供方法を変更する場合)
新製品の売上が全体の10%以上となること
新分野展開・製品等の新規性
・市場等の新規性
新製品の売上が全体の10%以上となること
事業転換・製品等の新規性
・市場等の新規性
事業の変更新規事業の売上が、売上高構成比の中で最も高くなること
業種転換・製品等の新規性
・市場等の新規性
業種の変更新業種の売上が、売上高構成比の中で最も高くなること変更
事業再編合併など会社法上の組織再編を伴う。

具体的な取組イメージは以下のようなものになります。

業種再構築前再構築後
飲食店 喫茶店経営飲食スペースを縮小し、新たにコーヒー豆や焼き菓子の テイクアウト販売を実施。店舗改装費や機材購入費を補助金対象として申請。
飲食店居酒屋経営オンライン専用の注文サービスを新たに開始し、宅配や持ち帰りの需要に対応。システム構築費を補助金対象として申請。
小売業ガソリン販売新規にフィットネスジムの運営を開始。地域の健康増進ニーズに対応。改装費用と広告宣伝費用を補助金対象として申請。
サービス業 ヨガ教室室内での密を回避するため、新たにオンライン形式でのヨガ教室の運営を開始。オンライン配信のためのシステム構築費用と広告宣伝費用を補助金対象として申請。
製造業伝統工芸品製造百貨店などでの売上が激減。ECサイト(オンライン上)での販売を開始。ECサイト構築費用を補助金対象として申請。
建設業土木造成・造園自社所有の土地を活用してオートキャンプ場を整備し、観光事業に新規参入。整備費用を補助金対象として申請。

事業再構築補助金の申請代行とは?

続いて、事業構築補助金の申請サポートについて解説してきます。正確にいえば、申請手続き自体は事業者自身で行うことが鉄則です。代行を依頼できるのは、申請書の作成などです。

申請代行で依頼できること

(1)事業計画書作成支援

申請書の中心となる事業計画書の作成をサポートしてもらうことができます。事業計画書は、「補助事業の具体的取組内容」「将来の展望」「本事業で取得する主な資産」「収益計画」から構成され、A4サイズで15枚以内にまとめる必要があります(補助金額が1,500万円以下なら10枚以内)。

計画を立てるのは事業者自身ですが、事業者からのヒアリングに基づきコンサルタントが計画書をまとめます。また、コンサルタントが計画書を作成するだけでなく、事業者が作成した計画書を添削してくれるようなサービスもあります。

(2)実績報告書等の作成支援

採択後も実績報告書等の提出が必要です。このような採択後の報告書作成支援を手掛ける業者もあります。

(3)その他サポート

事業再構築補助金は、「Jグランツ」という補助金申請サイトから事業者自身が電子申請によって申請します。また、財務情報をレーダーチャートで表した「ローカルベンチマーク」資料の提出も必要になります。

いずれも入力するだけですが、パソコン操作やシステムにあまり慣れていない方にとっては、少しハードルが高いかもしれません。そんなときに、コンサルタントが入力方法等を教えてくれるなどサポートしてくれます。

費用相場

コンサルタントへ払う報酬には、採否にかかわらず必要な着手金と、補助金が採択された場合のみ発生する成功報酬があります。着手金が5万円~15万円ほど、成功報酬が受け取った補助金額の10%~20%ほどとしているところが多いようです。

中には、着手金を設定せず成功報酬のみのところもありますが、こういった場合は成功報酬の割合は高めに設定される傾向があります。

申請する側としては、不採択であれば費用が発生しない完全成功報酬制の方がお得に思えるかもしれませんが、一概にそうともいえません。そもそも不採択前提なら支援を依頼する意味がありませんし、採択を前提とするなら成功報酬で比較して考えるべきでしょう。

事業再構築補助金の申請代行を利用するメリット・デメリット

では、事業構築補助金の申請サポートを利用する際には、どういったメリット・デメリットが考えられるでしょうか?それぞれ解説していきましょう。

メリット

事業構築補助金の申請サポートを利用するメリットは、大きく次の3点に分けられます。

採択される可能性が高まる

事業再構築補助金には採択審査があり、申請すれば必ずもらえるものではありません。それどころか、第1回公募の採択率は36%と、申請した事業者の大半が不採択となる狭き門です。

一方で、申請支援を手掛けるコンサルタントの中には、70%以上の採択実績を謳う業者も少なくありません。事業再構築補助金は始まったばかりなので確かなことはいえませんが、それでも事業計画作成に精通した“プロ”の方が採択可能性は高そうです。

というのも、事業再構築補助金の事業計画書は、事業再構築指針に合致することに加えて、市場ニーズや競合に対する優位性、費用対効果など13の審査項目をきちんと網羅して記載することが求められます。さらに、審査員にそれらをわかりやすく伝える構成力と文章力も必要で、“素人”には少しハードルが高いかもしれません。

手間がかからない

15枚に及ぶ事業計画書を作成することは、決してたやすくありません。申請書の作成を代行してもらうことで、手間を省けるというのも大きなメリットです。

別の補助金である「ものづくり補助金」のポータルサイトでは、事業計画書作成に費やした時間についてのアンケート結果が掲載されています。それによると、全体の半数が50時間以上事業計画書作成に費やしています。中には、120時間という回答も全体の1割ほどありました。

ちなみに、費やした時間別の採択率も掲載されていますが、もっとも高い採択率は120時間事業書計画作成に費やした事業者層でした。時間をかけたからといって必ずしも採択されるわけではありませんが、ある程度は手間ひまをかける必要がありそうです。

さらに、事業再構築補助金はものづくり補助金と異なり、新たな事業なり分野なりに進出することが求められるため、相対的にリスクが高くなります。いかにリスクを抑え、ニーズをとらえ、強みを活かして新規事業に取り組んでいくか。難易度はものづくり補助金より高いということができ、事業再構築補助金の事業計画書作成にはより深く入念な調査と分析が必要です。

本来であればこういった計画作成は事業者自身で時間をかけ、頭を絞りながら作成する方が良いのでしょうが、いかんせん時間がかかりすぎてしまうかもしれません。それだけの日数を多忙な経営者が費やすよりは、別の仕事をした方がよほど会社の利益になりやすいと考えられます。経営者は経営戦略を考える本質的な部分に集中し、戦略を文章化した計画作成は“プロ”に任せた方が、効率が良さそうです。

事業計画のアドバイスをもらえる

申請支援を手掛けるほとんどのコンサルタントは、経営コンサルタントも兼ねています。マーケティングや財務などそれぞれの専門分野に応じて、事業計画をより良くするためのアドバイスを受けることができますし、そうすることで事業の成功確率が高まります。

また、自社の強みなどは、わかっているようで見えにくいものです。自社では当たり前と思っていたことが、実は他社にない強みである場合もあります。第三者であるコンサルタントから指摘されることで初めて気づき、気づいた自社の強みをさらに磨いていくことができます。

デメリット

事業構築補助金の申請サポートを利用するデメリットは、やはり費用がかかることです。とはいえ、最高6,000万円の補助金が獲得できるのなら、多少の費用は必要コストだと割り切ってしまうのも一つでしょう。

ただし、中には法外に高額の報酬を請求するコンサルタントもいます。高額の報酬を要求するところは、それなりに手厚いサービスをしてくれるため、一概に「高いから悪い」とも言い切れませんが、契約時によくよく確認して、納得してから契約を締結するようにしましょう。

事業再構築補助金の申請代行業者の選び方

では、事業構築補助金の申請サポートを依頼する場合、どういった点に気をつければ良いでしょうか?最後に、業者選びのポイントを3つに分けてお伝えしましょう。

保有する資格

事業再構築補助金の申請書作成代行に、特別な資格はいりません。ただし、事業再構築補助金は「認定経営革新等支援機関」と相談しながら事業計画を作成し、申請にあたっても「認定経営革新等支援機関」の確認を得ることが必要です。

「認定経営革新等支援機関」とは、中小企業を支援できる機関として経済産業大臣が認定した機関で、全国で3万以上の金融機関や支援団体、税理士、中小企業診断士などが認定を受けています。申請書作成代行を実施している業者も多くあり、認定経営革新等支援機関の中小企業診断士などに依頼するのがスムーズでしょう。

採択実績

過去の採択実績も気になるところです。せっかくであれば、高い採択率を誇るコンサルタントに依頼したいところですよね。

とはいえ、事業再構築補助金はまだ第1回公募の採択結果しか明らかになっていませんので、ものづくり補助金など他の補助金などの採択実績も含めて判断するのが良いでしょう。ホームページなどで公表している業者も多いですし、問い合わせれば教えてもらえます。

逆に、採択実績を明らかにしていない(問い合わせても教えてくれない)業者は、避けた方が無難かもしれません。

サポート体制

サポート体制も重要なポイントです。事業再構築補助金の申請は、事業者がご自身でJグランツという電子申請システムで行います。売り上げや決算数値などの企業情報を入力して、PDF化した申請書等の資料を添付していくだけですが、初めて操作する方にはなかなかハードルが高く、半日以上かかったという声も聞きます。

そんなとき、コンサルタントがついてくれて入力方法をサポートしてくれたら安心ですよね。そういった付随的なサポートをどこまでやってくれるのかも契約前にしっかり確認しましょう。

また、事業再構築補助金には、採択決定後も実績報告書作成など煩雑な事務があります。サポートは、申請までとするところ、採択後も支援してくれるところ、採択後のサポートは別料金で行うなど、業者によって対応はさまざまです。採択決定後のサポート体制についても確認するようにしましょう。

まとめ

事業再構築補助金の申請サポートに関して解説しました。

当社トライズコンサルティング代表の野竿は認定経営革新等支援機関であり、各種補助金の申請支援を実施しています。2019年度、2020年度のものづくり補助金の採択率は97%、事業再構築補助金でも多数の採択実績があります。事業再構築補助金への申請をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。