【2025】金属加工業のDXはどう進める?できること・進め方をわかりやすく解説

金属加工業のDXはどう進める?できること・進め方をわかりやすく解説

さまざまな業種でDXが進んでおり、金属加工業も例外ではありません。しかし、金属加工業を営む企業がDXを進めようにも、何から手を付ければよいのかわからないことも少なくないのではないでしょう。

そもそも、金属加工業を営む企業がDXを実現することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?また、金属加工業のDXは、どのような流れで進めればよいのでしょうか?

今回は、金属加工業におけるDXの進め方や流れ、DXのメリットと注意点などを、DXのサポート経験が豊富な専門家がくわしく解説します。

そもそもDXとは

DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称です。

総務省のウェブサイトによると、DXは2004年にスウェーデンのエリック・ストルターマン教授によって提唱された概念であり、教授の定義では「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」でした。なお、ICTとは「情報通信技術」のことです。

しかし、近年よく使われるDXはこの意味とは少し異なっており、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(令和2年7月17日閣議決定)」による次の定義の方が適切でしょう。

  • 企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること

平たくいえば、DXとはクラウドやビッグデータなどを活用することで企業が変革し、競争優位性を確立したり価値を創造したりすることの全般を指すということです。

DXというと「何か難しい高価なシステムを入れること」とイメージする人も多いようですが、必ずしもそれだけではありません。

また、DX自体が目的となることはなく、企業の何らかの目的や課題を達成するためにDXを推進するというのが適切です。

金属加工業におけるDXの必要性・重要性

金属加工業には課題が多く、課題の中にはDXによって解決し得るものも少なくありません。ここでは、金属加工業における主な課題のうち、DXによって解決をはかれる可能性があるものを紹介します。

  • 労働力不足・高齢化
  • 技術革新の加速
  • 顧客ニーズの多様化
  • グローバル競争の激化

労働力不足・高齢化

金属加工業では、労働力不足や高齢化が深刻なものとなっています。高度な技術を有する職人さんの退職に備えて技術を承継すべきとはいえ、長年の経験で培われた技術は一朝一夕に承継できるものではないでしょう。

また、若い人材が入社しないため若い従業員への技術承継ができず、何とか承継できても技術承継を受けた従業員も数年後には定年を迎えるなどのケースも少なくないと思われます。

そこで、DXを活用して属人化を解消できれば、技術の承継がしやすくなります。また、DXにより省力化が実現できれば労働力不足の解消が可能となるほか、「キツい」業務をロボットなどが担うことで人材採用面でも有利となる効果が期待できるでしょう。

技術革新の加速

金属加工業に限らず、製造業全体における技術の革新には目を見張るものがあります。AIやロボティクスを導入する製造業は、もはや珍しいものではありません。

DXを推進し効率化をはかる企業では、製造コストの引き下げもしやすくなります。そのような中で自社だけがDXに取り組まなければ、競争において不利となり、淘汰されるおそれさえ生じるでしょう。

技術革新の流れに乗り遅れずDXを行うことで、時代の波に乗り遅れず「攻め」の経営がしやすくなります。

顧客ニーズの多様化

顧客のニーズは多様化しており、金属加工業が生き残りを図るためには、これにある程度対応していかなければなりません。しかし、従来の製造方法では多様なニーズに対応しきれないことも多いでしょう。

DXを導入することで、生産プロセスの柔軟化が可能となり、多様な顧客ニーズに対応しやすくなります。

グローバル競争の激化

グローバル化は留まるところを知らず、競争相手は、今や世界中の企業です。海外製品が「安かろう、悪かろう」であった時代は今は昔、今や高品質で安価な製品も多くなっています。このような状況で生き残りを図るためには、業務効率化を避けて通ることは困難でしょう。

DXを行い業務効率化を図ることで、グローバル市場に対抗する道が開けます。

金属加工業におけるDXの具体例

金属加工業におけるDXには、どのようなものが挙げられるのでしょうか?ここでは、DXの具体例を8つ紹介します。

  • ロボティクス
  • クラウドコンピューティング
  • IoT
  • AI(人工知能)
  • ビッグデータ分析
  • ブロックチェーン
  • デジタルツイン
  • エッジコンピューティング

ロボティクス

1つ目は、ロボティクスです。

ロボティクスとは、従来人間が行っていた作業をロボットを用いて自動化する技術です。あらかじめプロブラムをすることで、非常に高い精度で休みなく作業を続けることが可能となります。

ロボティクスを導入することで、人がその作業に従事する必要がなくなるため、生産性向上や人件費削減に寄与するでしょう。また、危険な作業や身体的な負荷の大きな作業をロボットに担わせることで、従業員満足度の向上や事故の抑止にもつながります。

クラウドコンピューティング

2つ目は、クラウドコンピューティングです。

クラウドコンピューティングはパソコンやタブレットなどにデータを保存するのではなく、インターネットを通じてデータを共有できる技術です。これにより、場所を問わず必要なデータにアクセスすることが可能となり、支店間など場所が離れていてもリアルタイムでの情報共有が実現できます。

IoT

3つ目は、IoTです。

IoTは「アイオーティー」と読み、モノのインターネットを意味します。製造設備などさまざまな「モノ」をインターネットに接続することで、リアルタイムでの情報把握が可能となるほか、遠隔操作も実現できます。

AI(人工知能)

4つ目は、AI(人工知能)です。

AIとは、コンピュータがデータをもとに学習し、人間の知能を機械的に再現する技術です。AIを活用することで、製造工程の最適化や異常検知などが実現できます。

ビッグデータ分析

5つ目は、ビッグデータ分析です。

ビッグデータとは人間が把握することが困難なほどの膨大なデータを意味します。これを分析することで、装置の異常や不良品を検知することのほか、製品の需要を事前に予測することなどが可能となります。

ブロックチェーン

6つ目は、ブロックチェーンです。

ブロックチェーンは一度記録されたデータの改ざんを困難とする技術のことであり、ビットコインなどの仮想通貨に採用されています。製造現場では、データの改ざん防止や部品の供給履歴の記録などへの活用が想定できます。

デジタルツイン

7つ目は、デジタルツインです。

デジタルツインとは、実在する製造プロセスなどを仮想空間上に再現する技術です。これにより、仮想空間上で製造設備を入れ替えて生産性をシミュレーションしたり、新しい製造方法をテストしたりすることが可能となります。

現実で行えば何日も稼働を止めなければ実現できないシミュレーションであっても、仮想空間上であれば実際の稼働を止めることなく容易に行うことが可能です。

エッジコンピューティング

8つ目は、エッジコンピューティングです。

エッジコンピューティングとは、データをクラウド上に集約するのではなく、生成場所の近くで処理する技術を指します。金属加工業においては、情報管理の観点から、クラウドにあげることを避けたいデータもあるでしょう。

その際には、クラウドを介さずその場でデータ分析ができるエッジコンピューティングが適しています。また、通信遅延も非常に少ないことから、リアルタイムでの監視や情報把握が可能となります。

金属加工業におけるDXの推進で期待される主な効果

金属加工業を営む企業がDXを推進することで期待される効果には、どのようなものが挙げられるのでしょうか?ここでは、DXによる一般的な効果を解説します。

  • 生産効率の向上
  • 脱属人化
  • データの可視化
  • サービス品質の向上
  • 労働環境改善
  • 過剰在庫リスクの逓減

ただし、DXの具体的な内容は企業によってさまざまであり、当然ながらその効果もその企業が導入するツールなどによって異なります。自社が具体的にどのようなツールを導入すべきか分からずお困りの際は、当社トライズコンサルティングまでご相談ください。

生産効率の向上

1つ目は、生産効率の向上です。

金属加工業を営む企業でDXを推進することで適切な生産管理がしやすくなるほか、これまで人が行っていた業務の機械による代替などが可能となります。その結果、ムダやムラを避けやすくなり、生産効率の向上につながります。

脱属人化

2つ目は、脱属人化です。

金属加工の現場では、熟練の職人により属人化された業務も少なくないでしょう。しかし、職人も高齢化していく中、重要な業務が属人化していることはリスクでしかありません。

属人化している業務を洗い出し、その職人の技術をシステムに学ばせることができれば、属人化の脱却へとつながります。

データの可視化

3つ目は、データの可視化です。

金属加工業がDXすることで、データの可視化が可能となります。その結果、作業工程のブラックボックス化が避けられ脱属人化が可能となるほか、トラブル発生時の原因究明もしやすくなります。

サービス品質の向上

4つ目は、サービス品質の向上です。

金属加工業がDXすることで、品質の標準化をはかりやすくなります。また、導入するツールによっては小ロット品の製造もしやすくなり、サービス品質の向上につながるでしょう。

労働環境改善

5つ目は、労働環境の改善です。

金属加工業がDXすることで、製造業務などの一部を機械に代替させることが可能となります。その結果、危険や健康被害が生じるおそれのある業務を人が担う必要性から解放され、労働環境の改善につながります。

過剰在庫リスクの逓減

6つ目は、過剰リスクの逓減です。

金属加工業がDXを実現することで、システムを活用した在庫管理が可能となります。その結果、過剰在庫のリスクを減らしやすくなり、利益率の向上に寄与するでしょう。

金属加工業でDXを推進する主なメリット

金属加工業でDXを推進する主なメリットは、どのような点にあるのでしょうか?先ほど解説した「主な効果」と重なる部分もあるものの、主なメリットを5つ解説します。

  • 人手不足の解消につながる
  • 顧客満足度が向上する
  • 生産性が向上する
  • 従業員が定着しやすくなる
  • 競争優位性を獲得しやすくなる

人手不足の解消につながる

金属加工業がDXを推進することで、機械やシステムが代替できる業務が増加します。これにより人手不足の穴を埋めることが可能となり、人手不足の解消につながります。

顧客満足度が向上する

金属加工業がDXを推進することで、小ロット品の生産やスピーディーな試作品の製作をしやすくなります。これにより、顧客満足度の向上につながります。

生産性が向上する

金属加工業がDXを推進することで、ムダやムラなどを防ぎやすくなります。その結果、生産性の向上へとつながります。

従業員が定着しやすくなる

金属加工業がDXを推進することで、危険な業務や健康被害が生じやすい業務を人が担う必要性から解放されます。また、生産性の向上により、長時間労働の抑止にもつながるでしょう。その結果、労働環境が改善し、従業員が定着しやすくなる効果が期待できます。

競争優位性を獲得しやすくなる

金属加工業がDXを推進することで、業務効率化が可能となり、単価を引き下げやすくなります。また、スピーディーな対応もしやすくなるでしょう。その結果、競争優位性を確保しやすくなる効果が期待できます。

金属加工業におけるDXの導入事例

金属加工業でのDX導入事例としては、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、DXの種類別に主な導入例を紹介します。

ロボティクスの例

金属加工業でのロボティクスの導入例としては、次のものなどが想定できます。

  • 垂直多関節ロボットや水平多関節ロボットの導入による自動化の実現
  • AI搭載ロボットの導入による、技術承継や品質の安定化、人件費削減の実現
  • 無人搬送車の導入による、材料の搬送作業の自動化

クラウドコンピューティングの例

金属加工業でのクラウドコンピューティングの導入例としては、次のものが想定できます。

  • 生産管理システムの導入による、リアルタイムでの情報把握やテレワークへの対応
  • 複数の工場の生産データをリアルタイムに一元管理することによる、在庫適正化

IoTの例

金属加工業におけるIoTの導入例としては、次のものが想定できます。

  • 製造機械のIoT化による、リアルタイムの生産データの把握や最適化
  • 熱処理炉のIoT化による、リアルタイムでの温度把握や温度調整
  • 工作機械のIoT化による、リアルタイムでの騒音や湿度の把握
  • エネルギーの使用状況分析による、無駄なエネルギー消費の削減

AI(人工知能)の例

金属加工業でのAIの導入例としては、次のものが想定できます。

  • 画像認識による品質管理
  • 生産管理や在庫管理の最適化

ビッグデータ分析の例

金属加工業におけるビックデータ分析の活用例は、次のとおりです。

  • 生産データ分析によるボトルネックの特定や不良品の原因調査
  • 販売データ分析による需要予測の高精度化

ブロックチェーンの例

金属加工業におけるブロックチェーンの導入例としては、次のものが想定できます。

  • 取引履歴の透明化による不正の抑止
  • 検査データのブロックチェーン化による改ざん防止
  • スマートコントラクトによる契約の自動実行

デジタルツインの例

金属加工業でのデジタルツインの導入例は、次のとおりです。

  • 仮想空間での設計検証による、改善点の事前把握
  • デジタルツイン工場でのベストプラクティスのテスト
  • 遠隔地からの指導によるトレーニングや技術伝承

エッジコンピューティングの例

金属加工業におけるエッジコンピューティングの導入例としては、次のものなどが想定できます。

  • 産業用ロボットの制御
  • 製造工程や生産機械の異常検知

金属加工業がDXを推進する際の注意点

金属加工業がDXを進める際は、どのような点に注意する必要があるのでしょうか?ここでは、主な注意点を4つ解説します。

  • DXの推進自体が目的となることはない
  • 課題がすべて自動的に解決するわけではない
  • 自社の課題に合わせて導入するツールを選定する必要がある
  • DXに対応できる人材確保が必要である

DXの推進自体が目的となることはない

金属加工業に限ったことではないものの、「DX」自体が目的となることはあり得ません。DXそのものを目的とすることは、「パソコンを導入する」ことを目的とするのと同じように、主客転倒といえます。

パソコンを導入することで業務効率化などにつながるものの、これ自体が目的となることはないでしょう。たとえば、「手書きが大変だからパソコンを導入する」「資料の保存が煩雑なのでパソコンを導入する」といったように、何らかの目的をもって行うものであるはずです。

これと同じように、DXも「人手不足」や「属人化」「リアルタイムでの在庫管理が難しい」などの課題があり、これを解決する目的で行うべきものです。

とはいえ、「自社のどのような課題がDXで解決できるか分からない」という場合も少なくないでしょう。そのような際は、トライズコンサルティングまでお気軽にご相談ください。

トライズコンサルティングでは、企業の課題解決を目的としたDXをサポートしています。

課題がすべて自動的に解決するわけではない

金属加工業を営む企業がDXを推進したからといって、すべての課題が自動的に解決できるものではありません。よくわからないまま「有用そうな」DXツールを導入しても、そのツールが自社に合っていなければ課題解決につながらず、無駄な資金を救出しただけとなるおそれがあります。

DXは、魔法ではありません。DXを過大に評価することなく、「何ができるのか」を理解したうえで実現しましょう。

自社の課題に合わせて導入するツールを選定する必要がある

製造のための機械が加工の目的ごとに存在するように、DXツールにも多様な種類が存在します。「DX」という1つのシステムが存在するわけではなく、当然ながら、導入するツールごとにできることも異なります。

そのため、DXを推進する際はまずは自社の課題を洗い出し、その課題解決に寄与するDXツールを選定するステップが必要です。

DXに対応できる人材確保が必要である

DXツールは、導入しただけで勝手に作動するようなものではありません。パソコンや工場機械などと同様に、ツールを適切に作動させるには人の手が必要です。

つまり、DXツールの導入にあたっては、そのツールに対応できる人材の雇用や育成などが必要になるということです。

なお、当社トライズコンサルティングでは、DX人材の開発や育成などを行っています。現状として社内DX人材がおらずお困りの際は、トライズコンサルティングまでご相談ください。

金属加工業によるDXの基本的な流れ

金属加工業を営む会社がDXに取り組む際は、どのような手順で進めればよいのでしょうか?ここでは、DXの基本的な流れについて解説します。

  • 金属加工業におけるDX推進支援に強い専門家を見つける
  • DXを使って解決したい自社の課題を洗い出し選定する
  • 具体的に導入するツールを選定する
  • 現場と目的を共有する
  • 具体的な導入計画を策定する
  • DXツールを導入する
  • 業務フローを見直す
  • マニュアルを策定する
  • 運用研修を実施する

金属加工業におけるDX推進支援に強い専門家を見つける

初めてDXに取り組む場合、自社だけで取り組もうとしても何から手を付ければよいかわからないことが多いでしょう。また、無理に自社だけでDXに取り組むと、自社には機能を持て余す高価なシステムを導入してしまったり、導入したもののうまく自社の業務フローに組み込めず無駄な投資となってしまったりする事態となりかねません。

そのため、金属加工業を営む企業がDXに取り組む際は、中立的な専門家のサポートを受けることをおすすめします。

当社トライズコンサルティングでは、企業のDXを支援するコンサルティングを行っています。DXでお困りの金属加工業者様は、トライズコンサルティングまでお気軽にお問い合わせください。

DXを使って解決したい自社の課題を洗い出し選定する

専門家にコンサルティングを受け、DXによって解決したい自社の課題を洗い出します。そのうえで、DXを使って解決する課題を選定します。

先ほど解説したように、DXはそれ自体を目的として行うものではありません。解決したい自社の何らかの課題があり、その課題を解決するためにDXツールを導入するものです。

とはいえ、自社の課題を正確に抽出することは容易ではないでしょう。また、そもそもDXで何ができるのか分からなければ、DXによって解決すべき課題の選択も困難です。

専門家のサポートを受けることで、効果的な課題の抽出や選択がしやすくなります。

具体的に導入するツールを選定する

DXによって解決したい課題を抽出したら、導入する具体的なツールを選定します。その課題解決に寄与するDXツールをまずは複数ピックアップしたうえで、詳細な機能や金額などを比較してツールを選定するとよいでしょう。

現場と目的を共有する

DXに馴染みのない企業である場合、経営陣がDXに取り組もうとしても現場から反対意見が出ることが少なくありません。これは、現場とDX推進の目的が共有できておらず、現場の従業員にとって「余計な仕事が増えるだけ」であるように感じることによるものでしょう。

確かに、DX推進当初はツールの活用や新たな業務フローに慣れず、一時的に業務量が増えたり面倒に感じたりすることもあるでしょう。しかし、経営陣としては現場の従業員に負担を強いる目的でDXを推進することなどあり得ず、むしろ負担軽減を目指して推進するものであるはずです。

この目的を現場の従業員に丁寧に伝えて理解を得ることで、協力的な姿勢で導入に取り組んでもらいやすくなります。

具体的な推進計画を策定する

現場の従業員の理解を得たら、具体的な推進計画を策定します。推進計画の策定は、専門家とともに行うとよいでしょう。また、現場に無理が生じないよう、無理のないスケジュールを組むこともポイントです。

DXツールを導入する

実際に、DXツールを導入します。導入作業はシステム会社がサポートしてくれることが多いため、サポート内容を確認しておくとよいでしょう。

業務フローを見直す

DXは、ツールだけを導入しても意味がありません。導入したDXツールを適切に活用できるよう、業務フローの見直しが必要です。あらかじめ定めた目的を達成できるよう、導入したDXツールの活用を前提とした内容へと業務フローを見直しましょう。

業務フローの見直しについても、当社トライズコンサルティングによるサポートが可能です。

マニュアルを策定する

業務フローを見直したら、具体的なマニュアルを作成します。業務マニュアルは、新入社員であっても理解できるレベルで作成するとよいでしょう。また、マニュアルが形骸化しないよう、特に重要な箇所についてはそのステップを踏む理由などを併せて記載することをおすすめします。

運用研修を実施する

最後に、DXツールの運用研修を実施します。せっかく便利なツールがあっても、従業員が誰も使わなければ宝の持ち腐れとなってしまうでしょう。

運用研修では使い方などの手順を伝えるのみならず、そのDXツールを使うことで具体的に何ができるのかなど、活用のメリットも併せて伝えることをおすすめします。具体的なメリットを伝えることで、従業員がDXツールを使うモチベーションの向上につながるためです。

金属加工業におけるDXの実現はトライズコンサルティングへお任せください

金属加工業でのDXの実現は、トライズコンサルティングにお任せください。最後に、トライズコンサルティングの概要と当社でできるサポート内容などを紹介します。

トライズコンサルティングとは

トライズコンサルティングは、中小企業診断士である野竿が代表を務めるコンサルティング会社です。「お客さまの目標実現のため、ワクワクするような成果を提供します」をコンセプトとし、企業様の抱える問題や経営資源の不足などの問題解決に寄与しています。

中小企業コンサルティングや経営計画の策定支援、補助金の申請サポートのほか、企業のDXの支援にも力を入れています。

トライズコンサルティングでできること

DXの導入についてトライズコンサルティングでできる主な内容は、次のとおりです。

  • DX推進のコンサルティング
  • DXに対応できる人材開発・研修の実施
  • DX推進に活用できる補助金のアドバイス・申請支援

DX推進のコンサルティング

トライズコンサルティングでは、DX推進のコンサルティングを行っています。

DXツール推進の前段階である課題の抽出や選定から、導入するDXツールの選定に関するアドバイス、業務フローの見直しから導入研修に至るまで、総合的なサポートが可能です。具体的なサポート内容は企業様の状況やお困りの内容などに応じて個別にご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

DXに対応できる人材開発・研修の実施

中小企業ではDXに取り組もうにも、これに対応できる人材がいないことも少なくないでしょう。トライズコンサルティングでは、DXに対応できる人材の開発や研修を行っています。お困りの際は、お気軽にご相談ください。

DX実現に活用できる補助金のアドバイス・申請支援

導入するDXツールによっては、高額な費用が掛かることもあります。そのような際は、補助金の活用が検討できます。

補助金とは、要件を満たして申請することで、国や地方公共団体などから返済不要な事業資金を受け取れる制度です。ただし、補助金を受けるには、補助金の交付対象として相応しいとして、他の多数の申請者の中から選ばれなければなりません。なお、補助金の交付対象として選ばれることを、「採択される」といいます。

当社トライズコンサルティングでは申請する補助金に関するアドバイスや具体的な申請サポートも行っており、サポートした案件で高い採択率を誇っています。

まとめ

金属加工業を営む企業がDXに取り組むメリットや注意点、金属加工業におけるDX推進の具体例などを解説しました。

DX化は、それ自体が目的となるものではありません。自社に解決すべき課題があり、その課題を解決するためにツールの導入を検討すべきものです。たとえば、人手不足が課題として存在し、その課題を解決するためにロボティクスを導入することなどが挙げられます。

そのため、金属加工業を営む企業がDXに取り組もうとする際は、まず自社の課題を洗い出すことが先決です。そのうえで、DXによって解決したい課題に焦点を当て、具体的に導入するツールを選定する流れとすべきでしょう。

とはいえ、課題の洗い出しやDXにより解決すべき課題の選定を自社だけで行うことは、容易ではありません。そのため、金属加工業でDXを推進しようとする際は、DX支援に強いコンサルタントにサポートを受けることをおすすめします。

当社トライズコンサルティングではDX推進のコンサルティングに力を入れており、金属加工業を営む企業様についても多くのサポート実績があります。金属加工業を営む企業様がDXに取り組もうとする際は、トライズコンサルティングまでお気軽にご相談ください。

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