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【2022】令和4年度ものづくり補助金はどうなる?主なポイント&概要

ものづくり補助金2022

令和3年度(2021年度)補正予算案が成立し、2022年度のものづくり補助金に2,001億円の予算が計上されました。2022年度のものづくり補助金は、コロナ禍への対応やDXの推進など新たな内容が盛り込まれています。

今回は、2022年度のものづくり補助金の概要を解説します。

2022年(令和4年)のものづくり補助金のポイント

ものづくり補助金とは、中小企業等の生産性向上のための設備投資を支援してくれる補助金です。

2022年度の実施内容は、コロナ禍やデジタル化等に対応するため一部改訂されています。ここでは、改定のポイントを紹介していきます。

従業員規模に応じた補助上限額の設定

これまで通常枠の補助金上限額は、一律1,000万円でした。それが、従業員の人数によって上限額が変わる仕組みに変更されます。

具体的には、

  • 従業員数21人以上:1,250万円
  • 従業員数6~20人:1,000万円
  • 従業員数5人以下:750万円

となります。従業員5人以下では、補助金額が少なくなってしまいますが、21人以上ではこれまでより増額されますので、チャンスともいえるでしょう。

回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠の新設

これまでの新特別枠(低感染リスク型ビジネス枠)が廃止され、かわって3つの新しい応募枠が創設されます。

業況が厳しい事業者を対象とする回復型賃上げ・雇用拡大枠と、DX推進を進めるデジタル枠、温室効果ガスの排出削減を進めるグリーン枠が新設されます。苦境に陥る事業者の救済と成長促進に向けた投資。両極端な方針を有するのが、2022年度のものづくり補助金の特徴ともいえます。

補助対象事業者の見直し

従来、ものづくり補助金の対象は、資本金3億円以下の中小企業等に限られていました。2022年度からは、中小企業に加えて資本金10億円未満の中堅企業が対象に加わります。

2021年に、中小企業から中堅企業への成長途上にある企業群の支援を目的として、新たな支援対象類型として「特定事業者」が創設されたことが背景にあります。これまでより対象が広くなったため、より規模の大きい事業者でも申請できるようになります。

2022年(令和4年)のものづくり補助金の概要

続いては、2022年のものづくり補助金の概要について解説します。

対象者

対象となるのは日本国内に本社または補助事業の実施場所がある事業者です。これまでの中小企業、個人事業主等に加えて、以下の特定事業者も対象となります。

 概要補助上限補助率
一般型新製品・新サービス開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資及び試作開発を支援。(通常枠)1,000万円1/2   2/3(小規模)
新型コロナウイルスの感染拡大が継続している中で、社会経済の 変化に対応したビジネスモデルへの転換に向けた前向きな投資を 支援。(低感染リスク型ビジネス枠)1,000万円2/3
グローバル海外事業(海外拠点での活動を含む)の 拡大・強化等を目的とした設備投資等の場合、 補助上限額を引上げ。3,000万円1/2
展開型2/3(小規模)
ビジネスモデル構築型中小企業30者以上のビジネスモデル構築・事業計画策定のため の面的支援プログラムを補助。(例:面的デジタル化支援、デザイン経営実践支援、 ロボット導入FS等)1億円大企業:1/2
その他:2/3  

【中小企業】

資本金額従業員数
製造業等3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下

【特定事業者】(新設)

 資本金額従業員数
製造業等10億円未満500人以下
卸売業400人以下
サービス業300人以下
小売業

補助金上額

応募枠と補助金上限額は次のとおりです。いずれの枠も、常勤の従業員人数によって上限額が異なります。

応募枠従業員人数補助金上限額補助率
通常枠5人以下750万円原則1/2※
回復型賃上げ・雇用拡大枠(新設)6人~20人1,000万円2/3
デジタル枠(新設)21人以上1,250万円
グリーン枠(新設)5人以下1,000万円2/3
6人~20人1,500万円
21人以上2,000万円

※小規模事業者、再生事業

※小規模事業者、再生事業者は2/3

応募枠

続いて、それぞれの応募枠について解説していきましょう。

通常枠

まずは、従来からある通常枠です。革新的な製品・サービス開発または生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等の投資経費が対象で、下記の基本要件を満たす必要があります。

【ものづくり補助金基本要件】

次の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定していること。

  • 事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加すること
  • 給与支給総額を年率平均1.5%以上増加すること
  • 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること

3~5年後に、給与支給総額と事業場内最低賃金の要件を満たせなければ、補助金の返還が求められます。

補助率は、中小企業はかかった経費の1/2ですが、小規模事業者または「再生事業者」は2/3が補助金として補填されます。

小規模事業者とは、下の表の常勤従業員数の要件を満たす事業者です。

<小規模事業者>

業種常勤従業員数
製造業その他・宿泊業・娯楽業20人以下
卸売業・小売業・サービス業5人以下

また、2022年度から新たに新設されたのが「再生事業者」の取り扱いです。詳細はまだ明らかにされていませんが、再生事業者とは、中小企業再生支援スキームに則り再生計画を策定する事業者とされています。再生事業者に該当すれば、審査で加点され優先的に採択されるとともに、補助率も2/3に引き上げて支援されます。

回復型賃上げ・雇用拡大枠

2022年度に新設される回復型賃上げ・雇用拡大枠です。こちらの要件は、ものづくり補助金基本要件に加えて、なんと課税所得がゼロであることです。課税所得がゼロ、すなわち赤字決算であることが要件となる、なんとも大胆な補助金枠といえるでしょう。

【回復型賃上げ・雇用拡大枠応募要件】

  • 補助金への応募申請時に、前年度の事業年度の課税所得がゼロであること。

ただし、この回復型賃上げ・雇用拡大枠の目的は、赤字事業者の救済ではなく、あくまで賃上げと雇用の維持拡大です。そのため、他の応募枠と同様、以下の最低賃金と給与支給総額アップの要件を満たせなければ、補助金全額を返金しなければいけません。

【ものづくり補助金基本要件】

  • 給与支給総額を年率平均1.5%以上増加すること
  • 業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること

デジタル枠

同じく、2022年度に新設されるデジタル枠です。こちらは、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者が対象です。

要件は、ものづくり補助金基本要件に加えて、2021年12月末時点では、次の内容が挙げられています。詳細については、まだ検討中とされていますので、今後発表され次第本サイトでご案内します。

【デジタル枠応募要件】

  • DXに資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業計画を策定していること。
  • 経済産業省が公開する「DX推進指標」を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出すること。

なお、DX戦略の策定やCIO(情報システム担当役員等)の設置をしている事業者には、審査において加点されるとなっています。

グリーン枠

最後に、グリーン枠です。グリーン枠は、温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発や炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者が対象です。他の枠より補助金上限額が最高2,000万円と高くなっています。

応募要件は、基本要件に加えて下記を満たすことが必要です。

【グリーン枠応募要件】

  • 3~5年の事業計画期間内に、事業場単位での炭素生産性を年率平均1%以上増加すること。
  • これまでの温室効果ガス排出削減に向けた詳細な取組状況がわかる書面を提出すること。

審査の加点について

2021年度は、通常枠と低感染リスク型ビジネス枠が実施され、低感染リスク型ビジネス枠では審査で優遇されるため採択率が高くなっていました。2022年度の審査で加点される優遇措置はどうなるのでしょうか?

現時点の公表資料で、審査の加点が明記されているのは次の2点です。

  • 通常枠再生事業者
  • デジタル枠:DX戦略の策定やCIO(情報システム担当役員等)の設置をしている事業者

加点措置があるとないとでは、採択結果が大きく異なります。上記2枠以外でも加点措置の取られる可能性があるので、最新の情報をチェックの上、加点措置を狙いにいきましょう。

スケジュール

2021年12月末現在実施中の第9次公募(2022年2月8日締切)後の第10次公募から、今回紹介した新制度内容で実施されます。

なお、現在実施されているものづくり補助金は、令和元年度予算で始まったもので、3箇年計画で実施されています。そのため、3年間ものづくり補助金が実施されることが保証されていました。

しかし、2022年度でついに3箇年計画の3年目、最終年度となります。2023年度以降は毎年の国家予算の成立状況で実施が決定されます。とはいえ、いきなりものづくり補助金が廃止される可能性は低そうですが、それでもこれまでとは実施の確実性が異なります。ものづくり補助金の申請を検討されるのであれば、2022年度中に実行されることをおすすめします。

まとめ

2022年度のものづくり補助金の概要について紹介しました。

新たな応募枠や再生事業者の取り扱いが増え、制度がより複雑になった印象です。「興味はあるけれど、少し自社の手に余る」そのように感じたのなら、専門家の力を借りることも一つの手です。

当社「トライズコンサルティング」では、ものづくり補助金の申請支援を多数手がけています。書類の作成から申請のお手伝いまで、ものづくり補助金申請に関わる手間や面倒を一手に引き受けます。

また、ご自身で申請するよりも高い採択率を実現します。これまでに申請支援したものづくり補助金の採択率は97%(2019年、2020年度実績)です。事業主の皆さまに寄り添い、一緒に事業計画を作っていくことで採択を目指します。ご相談は無料ですのでぜひお気軽にお問い合わせください。

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