【2022】事業再構築補助金の「認定支援機関」とは?報酬相場や探し方は?

事業再構築補助金の「認定支援機関」

2022年の事業再構築補助金の募集も、残りわずかになってきました。申請してもなかなか採択されなかったり、初めての申請に不安に思ったりしている方もおられるかもしれません。

そんな方々の強い味方が、地域に点在する「認定支援機関」です。今回は、事業再構築補助金の採択率を上げたいと考える中小企業様に対して「認定支援機関」について解説していきます。当記事を貴社のパートナー探しにお役立てください。

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金は、アフターコロナ・ポストコロナ時代において、社会の変化に対応するため事業の思い切った変革に挑戦する中小企業等を支援する制度です。過去6回の公募が行われ、毎回約2万社が応募している人気の補助金です。

2022年8月下旬より募集が予定されている第7回公募では、原油価格高騰などを受けた申請類型も創設されます。第6回公募からは申請要件が緩和されたこともあり、今後ますます採択への道のりが険しくなることが想定されています。

詳しくは、こちらの記事を参照してください。

認定支援機関とは

認定支援機関とは、中小企業の経営を支援するために、専門知識や実務経験が一定のレベルにあるとして認定した個人、法人、団体等のことです。具体的には、商工会・商工会議所や金融機関、民間のコンサルティング会社、税理士など士業資格を持つ個人が挙げられます。

当社トライズコンサルティングの代表・野竿も認定支援機関です。

事業再構築補助金と認定支援機関の関係

事業再構築補助金の申請要件の一つに、次の項目があります。

  • 事業計画を「認定経営革新等支援機関」と策定していること

自社のみで事業計画を策定しても申請することはできず、必ず「認定支援機関」の協力が必要になります。

事業計画策定の相談

事業再構築補助金で策定する事業計画の策定は、自己流では通用しません。公募要領に記載された「経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3〜5年の事業計画書」をA4用紙10枚以内にまとめる必要があり、実際やってみると非常にハードルが高いです。そのため、申請を決めた段階から、早目に「認定支援機関」へ相談しておく必要があるでしょう。

なお、補助金額が3,000万円を超える案件については、認定支援機関に加え、金融機関とも連携する必要があります。金融機関が「認定支援機関」であれば、当該金融機関のみで足ります。

確認書の発行

事業再構築補助金の添付書類の一つに、「認定支援機関」が計画策定に関与し、採択以降も継続して支援することを証明する確認書があります。確認書の発行は計画策定を支援してもらった認定支援機関に依頼しますが、申請期限直前は他の事業者も殺到します。そのため、できるだけ早めに依頼しましょう。

また、確認書発行の際には、認定支援機関により計画書の中身が精査されます。内容等に不備等があれば発行も遅れてしまうため、そういった面でも早い段階から相談しておくことが得策です。

認定支援機関の使い方

認定支援機関は事業再構築補助金の申請時だけでなく、中小企業の課題解決のさまざまなシーンで利用することが可能です。ぜひ積極的に活用し、貴社の発展に役立てましょう。

経営ニーズの把握

まずは、相談したい自社の内容を明確化します。認定経営支援機関は、中小企業様の持つ次のような経営ニーズに対して、その課題解決をサポートします。

  • 業績アップを図りたい
  • 財務内容や経営状況の分析を行いたい
  • 経営の向上を図りたい

相談内容は具体的なものでなくても構いません。なぜなら、ヒアリングを通じて、中小企業の経営課題を抽出することも、認定支援機関の重要な仕事の一つだからです。

認定支援機関の検索

相談内容が決まったら、訪問する認定支援機関を探します。2020年10月30日時点で、認定支援機関の数は37,720機関と公表されています。日頃お付き合いのある金融機関や税理士も、もしかしたら認定支援機かもしれません。

また、国では登録された「認定支援機関」を検索できるシステムも提供されていますので、そちらを活用してみるのも良いでしょう。特にお付き合いのある認定支援機関がなければ、当社トライズコンサルティングの野竿までお気軽にお問い合わせください。

認定支援機関へ相談

認定支援機関への相談には、財務諸表や図面など説明の補足資料となるものを持参しましょう。最近ではスマホを持っている方も多いため、課題となっている部分の写真や動画などを撮影しておくとよりスムーズかもしれません。

スタッフとの対話の中で経営状況の把握や課題解決の手法を検討し、一緒になって事業計画を策定していきます。

事業計画の実現

事業計画を策定したら、その計画に沿って事業を実施していきます。実行に関しては、中小企業様自身で取り組まなければならないものの、その実行にあたり、新たに直面した課題への対応などについては適時、認定支援機関に相談し支援を仰ぎましょう。

モニタリング

認定支援機関は事業計画実行中も定期的に貴社を巡回し、その効果のモニタリングや改善策の提案を行います。計画実行後にも最終的な効果検証を行うことで、今後の事業計画に活かしていきましょう。

認定支援機関の支援事例

中小企業庁の運営する中小企業向け補助金・総合支援サイト「ミラサポplus」に掲載された事例から、中小企業の経営改善につながった2事例を紹介しましょう。

デザイン会社の事例

デザイン会社の有限会社Aは、新型コロナの影響により、紙媒体の印刷物の需要が減少したことを受け、商工会議所の支援を受けながら事業再構築補助金の事業計画書を作成しました。結果、見事に採択を受け、補助金を活用しながらドローンでの空撮やVR撮影を活用した新事業に着手しました。

水産会社の事例

水産会社のB有限会社は、先進技術を導入しヒラメの保存期間を延ばすことに成功し、BtoC市場への参入を決意しました。商工会の支援を受け、首都圏の流通バイヤーと共同し、新商品を開発、スーパーなどの新たな取引の創出につながっています。

事業再構築補助金における認定支援機関別応募・採択状況

認定支援機関別応募・採択状況

2022年6月9日に、事業再構築補助金の第5回公募の採択結果が公表されました。21,035件の応募のうち、約8,300件が金融機関と最も多くなっています。次いで、税理士関係が約4,000件、商工会・商工会議所が約2,800件です。

気になる採択率は、金融機関が49.0%、税理士関係が37.1%、商工会・商工会議所が43.8%となっています。採択ベースでは、中小企業診断士が52.9%、民間コンサルティング会社が50.7%と経営コンサルや補助金申請に長けた機関が高い傾向にあります。

認定支援機関の選び方・探し方

支援を依頼する認定支援機関を見極めるにも、ポイントがあります。相応しくないパートナーと組んでしまわないよう注意しましょう。

認定支援機関を選ぶポイント

事業再構築補助金が認定支援機関に求めるポイントは、補助事業について理解があるかということです。

補助金の申請を支援する上において大前提ですが、「認定支援機関」だからといって、すべての機関が補助金業務を得意としているわけではありません。「事業再構築補助金における認定支援機関別応募・採択状況」において、税理士関係が高い採択率でないのがその証拠です。

支援を依頼する前に、ホームページ等で機関の得意とする支援や実績を確認しておく必要があります。なお、当社トライズコンサルティングは補助金業務を得意としておりますので、補助金に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。

認定支援機関の探し方

認定支援機関は、インターネット検索で探すのが最も一般的です。中小企業庁が提供する検索システムを使うことで、全国の「認定支援機関」を閲覧することが可能です。

また、「認定支援機関」から支援を受けた方から紹介してもらうというのも事前にどのような支援を受けられるのかわかるため安心です。

認定支援機関への報酬・手数料

事業再構築補助金申請の際の報酬等は、認定支援機関によってまちまちですが、次のような料金体系が多いようです。

  • 着手金:5〜15万円
  • 成功報酬:補助金額の10〜15%

また、完全成功報酬の場合、着手金がない代わりに、成功報酬が補助金額の20%ほどになります。たとえば、補助金額1,000万円であった場合、仮に着手金5万円、成功報酬10%とすると「認定支援機関」への報酬は110万円、完全成功報酬では200万円になります。

注意した方が良い認定支援機関

補助金は、使い方を誤ると自社のコントロールを失う可能性もある諸刃の剣です。検討の結果、使う必要がなければ使わないということも立派な経営判断です。

しかし、認定支援機関の中には手数料欲しさに、貴社へのヒアリングもそこそこに必要のない支援を行おうとする機関もあります。また、そうした機関は採択までは支援してくれるものの、それ以降のフォローがない場合も往々にしてあります。

補助金は申請までも大変ですが、採択後も補助事業の実行から実績報告、3〜5年間の事業計画に沿った取り組みの実施など大変な労力がかかりますので、そういった点もよく確認しておきましょう。

まとめ

事業再構築補助金のキーとなる「認定支援機関」について解説しました。

認定支援機関では、事業再構築補助金以外にもさまざまな支援を行っており、経営に役立つノウハウを有しています。補助金の申請をきっかけに、今後も活用していくことをおすすめします。

当社トライズコンサルティングでは、代表の野竿が「認定支援機関」として、中小企業様の取り組む事業再構築補助金を徹底サポートさせていただいております。貴社の新しい一歩を共に歩んでいきましょう。無料相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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