事業再構築補助金とは、申請をして採択を受けることで、成長枠(旧・通常枠)で最大2,000万円(従業員数20人以下の場合。101人以上なら最大7,000万円)もの補助が受けられる非常に大型の補助金です。コロナ禍で新たに誕生した補助金であり、思い切った事業の再構築が補助対象とされています。
事業再構築補助金は以前、コロナ禍で売上が大きく減少したことが申請要件の一つとされていました。しかし、第10回公募からこの売上減少要件が撤廃されたことで、より多くの事業者へ活用の道が広がっています。
この事業再構築補助金で採択を勝ち取るには、コンサルを活用することが近道です。今回は、事業再構築補助金の概要を紹介するとともに、申請にコンサルを活用するメリットや報酬相場などについてくわしく解説します。
事業再構築補助金とは
事業再構築補助金とは、新型コロナ禍で誕生した非常に大型の補助金です。初めに、事業再構築補助金の概要について解説します。
事業再構築補助金の概要
事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とする補助金です。
以前は、コロナ禍における売上の減少が申請必須要件の一つとされていました。しかし、2023年6月現在公募中の第10回公募からは、この売上減少要件が撤廃されています。そのため、より多くの事業者へ門戸が開かれることとなりました。
事業再構築補助金の申請類型と補助金額
事業再構築補助金の申請類型と補助上限額は、次のとおりです。
申請枠 | 補助上限額 | 補助率 | |
成長枠 | 従業員数20人以下:2,000万円 従業員数21~50人:4,000万円 従業員数51~100人:5,000万円 従業員数101人以上:7,000万円 | 中小企業者等:1/2(大規模賃上げの場合は2/3) 中堅企業等:1/3(大規模賃上げの場合は1/2) | |
グリーン成長枠 | エントリー | 【中小企業者等】 従業員数20人以下:4,000万円 従業員数21~50人:6,000 万円 従業員数51人以上:8,500万円 【中堅企業等】 1億円 | |
スタンダード | 中小企業者等:1億円 中堅企業等:1.5億円 | ||
卒業促進枠 | 成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる | 中小企業者等:1/2 中堅企業等:1/3 | |
大規模賃金引上促進枠 | 3,000万円 | ||
産業構造転換枠 | 従業員数20人以下:2,000万円 従業員数21~50人:4,000万円 従業員数51~100人:5,000万円 従業員数101人以上:7,000万円 ※廃業を伴う場合は、廃業費を最大2,000万円上乗せ | 中小企業者等:2/3 中堅企業等:1/2 | |
最低賃金枠 | 従業員5人以下:500万円 従業員6~20人:1,000万円 従業員21人以上:1,500万円 | 中小企業等:3/4 中堅企業等:2/3 | |
物価高騰対策・回復再生応援枠 | 従業員5人以下:1,000万円 従業員6~20人:1,500万円 従業員21~50人:2,000万円 従業員51人以上:3,000万円 | 中小企業等:原則2/3 中堅企業等:原則1/2 |
もっとも多くの事業者が申請するのは、旧通常枠である「成長枠」です。ただし、他の申請枠で申請できれば、採択の可能性をより高められるかもしれません。
申請枠に迷ったら、コンサルに相談のうえ検討すると良いでしょう。
事業再構築補助金の最新スケジュール
2023年(令和5年)6月現在における事業再構築補助金の最新スケジュールは次のとおりです。
- 公募開始:2023年(令和5年)3月30日(木)
- 申請受付:調整中
- 応募締切:2023年(令和5年)6月30日(金)18:00
これから準備を始めてこの締切に間に合わせることは容易ではありません。しかし、事業再構築補助金は切れ目なく公募することとされており、第10回公募の締切後しばらくすると、第11回の公募が始まる予定です。
そのため、事業再構築補助金の申請を希望する際には、次回以降の公募に向けて早くから専門家へコンタクトを取るなど準備を進めておくことをおすすめします。
事業再構築補助金の申請コンサルを依頼できる主な専門家
事業再構築補助金の申請コンサルティングは、誰に依頼できるのでしょうか?主な専門家は次のとおりです。
- 中小企業診断士
- 行政書士
- 税理士
- 民間のコンサルタント
中小企業診断士
中小企業診断士は経営コンサルタント唯一の国家資格であり、事業計画の策定支援や経営コンサルティングを得意としています。事業再構築補助金の申請で不可欠である事業計画の練り込みにあたって、心強いサポーターとなることでしょう。
中小企業診断士の多くは事業再構築補助金の申請サポートを行っていますが、補助金業務にどれだけ注力し精通しているかは専門家によって異なります。
行政書士
行政書士は、官公署に提出する書類や権利義務関係の書類の作成を専門とする国家資格です。要求されている事項に従って書類を作成することを得意としており、公募要領にのっとった正確かつ効果的な書類を作成してくれることでしょう。
行政書士の業務範囲は非常に広いため、補助金業務に力を入れている事務所もある一方で、補助金業務をまったく取り扱っていない事務所も少なくありません。
税理士
税理士は、税の専門家です。顧問税理士を依頼している企業は多く、もっとも身近な専門家が税理士であるという事業者様は少なくないことでしょう。
しかし、税務と補助金は似て非なるものです。そのため、すべての税理士が補助金業務に精通しているわけではありません。また、補助金申請のサポートを受けるにしても、顧問先企業のみに限定しているケースが多いようです。
民間のコンサルタント
国家資格を持たない民間コンサルタントが補助金コンサルティングを担っている場合もあります。ただし、民間のコンサルタントは玉石混淆となりがちであり、非常に優秀なコンサルタントが存在する一方で、粗悪な業者が混じっている可能性も否定できません。
そのため、民間コンサルタントへ補助金申請サポートを依頼する際には、実績などを十分に確認したうえで依頼する必要があるでしょう。
事業再構築補助金の申請コンサルティングを依頼するメリット
事業再構築補助金について、申請コンサルティングを依頼するメリットは少なくありません。主なメリットは次のとおりです。
- 補助金業務に忙殺されず本業に注力しやすくなる
- 採択の可能性を高められる
- 申請期限に間に合いやすくなる
- その後の経営に役立つ事業計画書が策定できる
- 資金調達についてトータルでアドバイスが受けられる
補助金業務に忙殺されず本業に注力しやすくなる
事業再構築補助金の申請を自社のみで行おうとすると、多大な時間と労力がかかります。
事業再構築補助金を申請するにあたっては、まずは60ページ以上にも及ぶ公募要領を隅々まで読み込んで理解することが。そのうえで要求される事項を漏れなく織り込んだ申請書類(データ)を作成し、期限までに申請する必要があります。
また、申請書類を作成する中で、疑問点が生じることもあるでしょう。その場合には、その都度補助金事務局に連絡を取るなどして確認しなければなりません。
一方で、事業再構築補助金について申請コンサルティングを依頼した場合には、申請書類の作成はコンサル側で行ってくれます。そのため、自社でかける時間や労力を最小限に抑えることが可能となり、本業に注力しやすくなるでしょう。
採択の可能性を高められる
事業再構築補助金は非常に大型の補助金であり、採択結果が企業の明暗を左右しかねません。そのため、多くの事業者が採択へ向けてしのぎを削っており、申請書類を作り込んできます。
このような状況で採択を勝ち取るためには、申請書類の不備をなくすことはもちろん、事業計画を十分に練り込んだうえで、審査項目を踏まえて自社の事業をしっかりアピールしなければなりません。これらを自社のみで行うことは容易ではないでしょう。
一方で、事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼することで、採択の可能性を高めやすくなります。なぜなら、事業計画のコンサルティングを受けることで、事業計画がブラッシュアップされるためです。
また、審査項目を熟知したうえで自社の事業を十分にアピールする申請書類を作成してもらえることも、採択の可能性を高めることにつながります。
申請期限に間に合いやすくなる
事業再構築補助金はいつでも申請できるわけではなく、公募回ごとに締切が定められています。自社で事業再構築補助金を申請しようとした場合には、本業が忙しくなることで事業再構築補助金の申請手続きが後回しになりやすく、狙った公募回に申請できなくなるケースが少なくありません。
一方、事業再構築補助金の申請をコンサルへ依頼した場合には自社で行う手続きを最小限に抑えることが可能となることに加え、期限の管理もしてもらえることが多いでしょう。そのため、希望する公募回への申請に間に合いやすくなります。
その後の経営に役立つ事業計画書が策定できる
事業再構築補助金で採択を勝ち取るためには、事業計画の練り込みが不可欠です。そして、コンサルともに頭に汗をかいて練り込んだ事業計画は、補助金の採択・不採択にかかわらず、その後の事業経営における羅針盤となることでしょう。
この事業計画書が手に入ること自体も、コンサルに事業再構築補助金の申請サポートを受ける大きなメリットの一つです。
資金調達についてトータルでアドバイスが受けられる
補助金の申請に慣れていない場合には、補助金を活用した際の全体の流れがわからない場合も多いでしょう。実際に、事業再構築補助金が採択されたら、すぐに補助金がもらえると思っている方は少なくありません。
しかし、事業再構築補助金など多くの補助金は事業実施後の後払いです。まずは自社で事業を実施したうえで報告を行い、その報告に問題がなければようやく補助金が受給できます。
そのため、採択後に一時的に資金を借り入れる、「つなぎ融資」が必要となることが少なくありません。
事業再構築補助金に熟知したコンサルにサポートを依頼することで補助金受給までの全体の流れが理解しやすくなるほか、つなぎ融資などについてのアドバイスを受けることも可能となります。
事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼する際の注意点
事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼する際には、次の点に注意しましょう。
- 事業計画の立案から丸投げできるわけではない
- 安さだけでコンサルを選択しない
- サポート範囲をしっかりと確認する
- 稀に悪質な業者が存在する
事業計画の立案から丸投げできるわけではない
稀に誤解もあるようですが、事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼したからといって、事業計画の立案段階からすべてを「丸投げ」できるわけではありません。「補助金が欲しいから、何でも良いから事業計画を作って欲しい」とリクエストをされても、コンサルは困ってしまいます。なぜなら、仮にその補助金が採択されたとしても、実際にその後その事業を経営していくのは、コンサルではなく事業者自身であるためです。
また、「補助金だけ受け取って、実際に事業をしなくても良いだろう」と考えるかもしれませんが、それも現実的ではありません。なぜなら、補助金は自社で事業の実施(経費の支出)などをした後でないと、受け取ることができないためです。
そもそも、実行するつもりのない架空の事業計画を提出することは、虚偽申請にも該当し得るでしょう。
補助金はあくまでも、何か実現したい事業があることを前提に活用するものです。「補助金をもらうために適当に事業計画をつくる」のと、「やりたい事業のために補助金を活用する」とでは大きく異なります。この点を誤解しないよう注意してください。
コンサルに依頼したからといって、やるつもりもない事業計画を「でっち上げて」もらえるわけではありません。
安さだけでコンサルを選択しない
事業再構築補助金の申請サポートをしているコンサルは、インターネット上を探せば多く見つかることでしょう。そのため、どの専門家へ依頼すれば良いか迷ってしまうかもしれません。
コンサルを選ぶ基準はさまざまですが、料金の安さだけで選ぶことは避けた方が良いでしょう。なぜなら、事業再構築補助金の申請をしっかりとサポートしようとすれば、たとえ事業再構築補助金を熟知したコンサルであっても相当の時間と労力が必要となり、それなりの報酬を受け取る必要があるためです。
相場と比較してあまりにも報酬が安い場合には、コンサルの自信のなさの現れである可能性があるほか、コンサルが1件1件の申請にかける時間が非常に短い可能性もあります。そのため、サポート料金があまりにも安い場合にはその理由を確認し、依頼するのはその理由に納得できた場合のみとすることをおすすめします。
事業再構築補助金は申請自体がゴールではなく、その後採択を受け、補助金を受給することが目標であるはずです。安さのみでコンサルを選んだ結果採択が受けられなければ、本末転倒となりかねないでしょう。
サポート範囲をしっかりと確認する
事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼する際には、サポート範囲をしっかりと確認することをおすすめします。たとえば、事業者様が検討した事業計画についてコンサルティングまでしてくれるのか、それともそのまま清書して申請書類を作成するのみであるかなどを確認すると良いでしょう。
また、事業再構築補助金は、採択後の「交付申請」や「実績報告」にもそれなりの手間がかかります。そのため、採択後の手続きについてサポートが受けられるかどうかについても、確認しておくことをおすすめします。
稀に悪質な業者が存在する
事業再構築補助金の申請コンサルティングを受けている事業者の中には、稀に悪質な業者が存在するようです。
悪質な業者へ依頼してしまえば、当初の説明とは異なる法外な報酬を請求されてしまうかもしれません。また、報酬欲しさに虚偽申請をそそのかされる可能性もあるでしょう。
悪質な業者へ依頼してしまわないため、料金などは口頭ではなくあらかじめサポート契約書などで十分に確認しておくことをおすすめします。
また、仮に虚偽申請をそそのかされても、絶対に応じてはなりません。虚偽申請は重大な犯罪であり、発覚した際に業者が守ってくれるわけでもないからです。
事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼した場合の報酬相場
事業再構築補助金の申請をコンサルに依頼した場合の報酬体系や報酬額は、そのコンサルによってさまざまです。一般的には、「着手金」と「成功報酬」との二段階の報酬設定とされていることが多いでしょう。それぞれの相場は、おおむね次のとおりです。
着手金
着手金とは、コンサルへサポートを依頼した時点で発生する報酬です。事業再構築補助金の着手金は、おおむね10万円から20万円程度であることが多いでしょう。着手金は採択・不採択にかかわらず、一般的には返還されません。
成功報酬
成功報酬とは、事業再構築補助金が採択された際に追加で発生する報酬です。事業再構築補助金の成功報酬は、採択された補助金額の10%から20%程度とされていることが多いといえます。
事業再構築補助金の申請はトライズコンサルティングへお任せください
当社トライズコンサルティングは、事業再構築補助金の申請サポートに力を入れています。事業再構築補助金の申請をご検討の際には、トライズコンサルティングまでお気軽にご相談ください。当社の概要と強みは次のとおりです。
トライズコンサルティングとは
トライズコンサルティングは、「お客さまの目標実現のため、ワクワクするような成果を提供します」をコンセプトとするコンサルティング企業です。中小企業の課題解決を強みとしており、お客様のチャレンジ機会を創生します。
代表の野竿は、コンサルタント唯一の国家資格である「中小企業診断士」です。また、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として国の認定を受けた支援機関である「認定経営革新等支援機関」にも登録されています。
トライズコンサルティングの強み
トライズコンサルティングの主な強みは、次のとおりです。事業再構築補助金の申請をご検討の際にはぜひ当社へご相談いただき、一緒に採択を目指しましょう。
- 事業再構築補助金で高い採択率を誇っている
- トップコンサルタントが全面サポート
- 交付申請や実績報告までトータルサポートが可能
- Zoomなどを活用して全国対応
事業再構築補助金で高い採択率を誇っている
トライズコンサルティングがこれまでサポートした事業再構築補助金補助金の累計採択数は80件にものぼり、採択率は86.9%です(2023年5月現在)。これは、業界内でも高い水準であると自負しています。
高い採択率の理由は、コンサルタントが事業計画の練り込みを徹底的にサポートしているほか、事業再構築補助金の審査項目を熟知したうえでより効果的な申請書類を作成しているためです。これまでのノウハウも蓄積しており、今後も採択を目指してサポートします。
トップコンサルタントが全面サポート
トライズコンサルティングには、中小企業診断士である野竿など豊富な業界経験を持つトップコンサルタントが在籍しています。事業再構築補助金の申請にあたっては、事業計画の練り込みからつなぎ融資のアドバイスまで、トップコンサルタントが全面的にサポートします。
交付申請や実績報告までトータルサポートが可能
事業再構築補助金は、採択後にも交付申請や実績報告などを行わなければなりません。これらの手続きを自社で行おうとすると、多大な時間と労力を要してしまうことでしょう。
そこで、トライズコンサルティングでは、ご希望に応じてこの交付申請や実績報告までサポートしています。補助金の受給まで全面的にサポートを受けられることで、事業者様が本業に注力しやすくなるでしょう。
Zoomなどを活用して全国対応
トライズコンサルティングでは、事業再構築補助金の打ち合わせにZoomなどのオンライン会議システムを活用しています。そのため、地域を問わず全国の事業者様からご相談頂くことが可能です。
また、打ち合わせのための移動時間がかからないため、出張中であっても打ち合わせが可能となることから、近隣のお忙しい事業者様からもご好評をいただいています。
まとめ
事業再構築補助金の申請を自社で行おうとすると、多大な時間と労力がかかり本業に支障が生じてしまいかねません。また、採択されるレベルにまで事業計画や申請書類を作り込むことも容易ではないでしょう。
そのため、事業再構築補助金の申請はコンサルに依頼することをおすすめします。事業再構築補助金を熟知したコンサルに依頼することで採択される可能性が高まるほか、自社でかける時間や労力を最小限に抑えることが可能となるでしょう。
当社トライズコンサルティングでは、事業再構築補助金の申請サポートに力を入れています。事業再構築補助金の申請をご検討の際には、トライズコンサルティングまでお気軽にお問い合わせください。