【2022】事業再構築補助金の「成功報酬」の相場は?申請代行でかかる費用は?

事業再構築補助金の成功報酬

コロナ禍で苦境に陥った事業者を支援する事業再構築補助金。最高8千万円まで補助してくれ、新規事業に挑戦する心強い味方です。ただ人気も高く、これまでの採択率は30%台(通常枠)と、非常に狭き門です。

少しでも採択の可能性を高くするには、事業計画の作成等に長けた専門家の力を借りる方法があります。ただ気になるのは、費用がどれぐらいかかるかですよね。

今回は、事業再構築補助金の成功報酬の相場等について紹介します。

事業再構築補助金の概要

まずは、事業再構築補助金の概要について解説しましょう。2021年度に始まった新しい補助金ですが、要件が色々あります。要件を満たしていなければ、専門家に頼ってもどうしようもありませんので、しっかり確認するようにしましょう。

なお、下記の記載内容は第3次公募(2021年9月21日締切)の内容です。事業再構築補助金は、公募のたびに要件等が見直されていますので、応募時には必ず最新の情報を確認するようにしてください。

対象者および要件

応募の要件は次のとおりです。要件を満たさなければそもそも応募できませんので、自社が要件を満たすかどうかしっかりチェックしましょう。

コロナ禍で売上等が減ったこと

対象となるのは、コロナ禍で売り上げが減少している事業者です。特にコロナで影響を受けておらず、売り上げも減っていないのに「何やらお得な補助金があるから申請したい」と勘違いをされている事業者の方もいらっしゃいますが、売り上げ等の減少要件を満たさなければ申請できないことには注意しましょう。

では、具体的な減少幅等の要件について解説します。

  • 2020年4月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して、10%以上減少していること
  • 2020年10月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して5%以上減少していること

なお、売上高に代えて付加価値額を用いることも可能です。付加価値額は、営業利益+人件費+減価償却費で算出します。付加価値額を用いる場合は、減少率が下記の通り異なってきます。

  • 2020年4月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計付加価値額が、コロナ以前の同3ヶ月の合計付加価値額と比較して15%以上減少していること
  • 2020年10月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計付加価値額が、コロナ以前の同3ヶ月の合計付加価値額と比較して7.5%以上減少していること

なお「任意の3ヶ月」とは、連続した3ヶ月でなくても構いません。したがって2020年4月以降のすべての月で売上が減少していなくても、減っている月だけをピックアップして申請することもできます。

事業再構築指針に沿った事業計画の作成

続いての要件として「事業再構築」であることです。単なる既存事業の延長ではなく、新製品の開発など何らかの新しい取り組みを行って、事業を再構築することが要件です。「設備更新の時期になったから事業再構築補助金を使えないか」と勘違いされる事業者がいますが、対象となるのはこれまでに実施したことのない新たな取り組みのため、単なる設備の更新や入替では対象になりません。

では、具体的にどんな事業再構築が対象なるのでしょうか?これは下記経済産業省が示す事業再構築指針に沿った活動になります。

 
分類新規性要件事業・業種変更売上要件
業態転換製品等の新規性製造方法等の新規性新製品の売上が全体の10%以上となること
商品等の新規性または設備等撤去等要件
新分野展開製品等の新規性市場等の新規性新製品の売上が全体の10%以上となること
事業転換製品等の新規性市場等の新規性事業の変更新事業の売上が、売上高構成比の中で最も高くなること
業種転換製品等の新規性市場等の新規性業種の変更新業種の売上が、売上高構成比の中で最も高くなること変更
事業再編合併など会社法上の組織再編を伴う。

注目すべきは売上要件で、最低でも新製品の売上が全体の10%以上を占めるようになると見込めるものでなければなりません。したがって、売上見込みが不確かな新規事業ではなく、実現可能性も収益性も十分に見込まれる事業計画であることが求められます。

ただ、そんな計画を事業者が単独で作成することは至難の業ですので、事業計画は認定経営革新等支援機関と協働で策定することとなっています。認定経営革新等支援機関とは、中小企業を支援できる機関として経済産業大臣が認定した機関で、全国で3万以上の金融機関、商工会議所、税理士、中小企業診断士等が認定を受けています。当社トライズコンサルティングも認定を受けています。

応募枠および補助金額

応募枠には次の6つがあります。応募枠や従業員数に応じて、補助金上限額が決まっています。また、補助率は「中小企業」か「中堅企業」かによって変わります。中堅企業とは、中小企業ではないけれど、資本金10億円未満の企業が該当します(資本金等の定めのない場合は、従業員2,000名以下)。

企業の種類応募枠従業員数上限額補助率
中小企業または中堅企業通常枠20人以下100万円~4,000万円中小企業者等:2/3(6,000万円超は1/2) 中堅企業等:1/2(4,000万円超は1/3)
21~50人100万円~6,000万円
51人以上100万円~8,000万円
緊急事態宣言特別枠・最低賃金枠20人以下100万円~500万円中小企業者等:3/4 中堅企業等:2/3
21~50人100万円~1,000万円
51人以上100万円~1,500万円
大規模賃金引上げ枠101人以上8,000万円超~1億円中小企業者等:2/3(6,000万円超は1/2) 中堅企業等:1/2(4,000万円超は1/3)
中小企業卒業枠6,000万円超~1億円2/3
中堅企業グローバルV字回復枠8,000万円超~1億円1/2

事業再構築補助金の成功報酬の相場はどれくらい?

では、事業再構築補助金の成功報酬の相場について解説していきます。成功報酬含めて、事業再構築補助金に関わる報酬をお伝えしていきます。

事業再構築補助金の報酬とは

前述したように、事業計画は認定経営革新等支援機関と協働で策定します。申請時に認定経営革新等支援機関が発行する確認書が必須になりますが、認定経営革新等支援機関の関わり度合いは機関によってさまざまです。

たとえば、金融機関や商工会議所等では、相談に乗ってくれたりアドバイスをしてくれたりしますが、事業計画書の作成までは実施しないことが一般的です。事業計画書を作成するのはあくまで事業者自身で、そのため報酬は発生しないケースがほとんどです。

しかし、「できればアドバイスだけでなく、実際に事業計画書を作成してもらえないか」と考える事業者も多いのではないでしょうか。認定経営革新等支援機関の中には、コンサルタントが事業者からのヒアリングに基づいて事業計画書を作成するサービスを実施しているところもあるので、利用したら良いでしょう。

ただ、15枚におよぶ事業計画書の作成にはそれなりの労力が伴い、慣れているコンサルタントでも10時間以上はかかります。そのため、タダというわけにはいかず、何らかの報酬を支払うことが必要です。

事業再構築補助金の報酬体系

報酬体系はどのようになっているのでしょうか?報酬には、採否に関わらず発生する「着手金(業務報酬)」と、採択された場合のみ発生する「成功報酬」の2種類があります。着手金と成功報酬の両方を設定する事業者や着手金のみ、成功報酬のみの事業者、また着手金を最初に取るが、不採択であれば着手金は返金する変則型など、専門家によって報酬の設定方法はさまざまです。

成功報酬の相場

では、報酬の相場はどれぐらいでしょうか?採否に関わらず必要な着手金は、一般的に5万円~15万円ほどといわれていますが、50万円としているところもあります。ただ、着手金が高いところは電子申請のサポートが手厚いなどサービスも充実しているので、一概に高すぎるとはいいにくい部分もあります。

次に、成功報酬の相場は、受け取る補助金の10%~15%ほどと言われています。たとえば、成功報酬が10%の場合、6,000万円の補助金が採択されれば、成功報酬は600万円ということになります。

一般的に着手金なし、成功報酬のみの専門家の方が成功報酬を高く設定する傾向があります。採否に関わらず着手金が必要な専門家より、不採択であれば報酬が不要な成功報酬のみの専門家の方がお得なように感じるかもしれません。

しかし、そもそも不採択前提であれば、わざわざ専門家に依頼する意味がありません。採択を前提に着手金と成功報酬両方のバランスを考えて、依頼する専門家を選ぶようにしましょう。

なお、以前は成功報酬を20%ほどに設定する専門家もありましたが、事業再構築補助金事務局の公式動画で、中小企業庁幹部が「20%も成功報酬をとる認定経営革新等支援機関がいて非常識だ」といった旨の批判をしたため、現在はそこまで高額な成功報酬は設定しにくくなっているようです。

認定経営革新等支援機関への報酬支払状況

では、実際にどれぐらいの報酬が認定経営革新等支援機関へ支払われているのでしょうか?事業再構築補助金事務局が公表している「事業再構築補助金(第1回公募) 認定経営革新等支援機関の報酬」によると、報酬なしが全体の67%、続いて交付申請額の2.5%以下が9.3%、10%以下が6.7%となっています。

報酬が発生していないケースが圧倒的多数のように見えますが、実際とはやや異なります。というのも、このデータは応募申請時に登録する認定支援機関名と報酬額に基づきますが、あくまで申請者の自己申告によるものだからです。

また、複数の認定経営革新等支援機関が関わっている場合、どの認定経営革新等支援機関を報告するかは申請者に任されています。たとえば、応募申請にあたりA銀行とBコンサルタントが関わり、Bコンサルタントが成功報酬を設定して事業計画書を作成していても、最終的に報酬が発生していないA銀行を認定経営革新等支援機関と報告すれば、報酬はゼロになります。

特に、事業再構築補助金では、3,000万円を超える補助金を申請する場合、金融機関の確認書が必須になりますので、認定経営革新等支援機関の確認書と合わせて金融機関で発行というケースもよくあります。したがって「67%が報酬なし」となっている中にも、実際は報酬が発生しているケースが多数含まれていると推察されます。

また、もう一つ注目すべきなのが赤線の採択率です。報酬10%以下が40.4%ともっとも高くなり、報酬なしで36.1%、2.5%以下で30.4%と低めの数値となっています。

前述したように、認定経営革新等支援機関の関わり度合いはさまざまで、報酬も関わり度合いで変わってきます。報酬なしや、2.5%以下の少額報酬では、単なる書類の確認やアドバイスにとどまると推察されますが、それだけでは採択につながりにくいのかもしれません。一方、5%から採択率が上昇し、15%を超えると逆に採択率が下がっています。報酬が高ければ採択されやすくなるというわけでもないようですね。

採択率も見て考えるのであれば、5%~15%くらいまでの報酬が妥当といえるかもしれません。

事業再構築補助金(第1回公募)認定経営革新等支援機関の報酬

出典:事業再構築補助金(第1回公募)認定経営革新等支援機関の報酬(令和3年8月事業再構築補助金事務局)

どんな専門家に依頼すれば良い?

最後に、事業再構築補助金を申請する際に、どのような専門家に依頼すれば良いのか、選び方のポイントをお伝えしましょう。

保有する資格

事業再構築補助金の申請支援に特別の資格は必要としません。ただし、申請にあたっては認定経営革新等支援機関の確認書が必須となっているので、認定経営革新等支援機関の専門家を選んだ方が良いでしょう。

認定経営革新等支援機関には金融機関や商工会議所等も登録されていますが、事業計画書の作成サポートを手がけているところは、コンサルタント会社や中小企業診断士等が多いです。当社トライズコンサルティングも、認定経営革新等支援機関として事業再構築補助金の申請支援を実施しています。

採択実績

重要な要素の一つは実績です。着手金の払い損にならないようにするためにも、十分な採択実績を持つ専門家に依頼したいところです。

とはいえ、事業再構築補助金はまだ過去2回の採択実績しかありませんので、事業再構築補助金だけでなく、ものづくり補助金など他の補助金の採択実績も含めて検討しましょう。なお、採択実績はホームページに掲載している専門家もありますし、掲載していなくても問い合わせたら教えてくれるところもあります。

報酬とサービスのバランス

報酬の金額も気になるところです。報酬は安くてもサポートが不十分であれば元も子もありません。

また、また目先の支払いとなる着手金の金額に注意がいきがちですが、成功報酬も含めた全体の金額で考えるようにしましょう。着手金が安くても、成功報酬が高ければ結局は払う金額が増えてしまうこともあります。

支払う金額合計、受けられるサービスなどのバランスをトータルで考えて選ぶようにしましょう。

サポート体制

サポート体制も重要なポイントです。事業計画書の作成のみを請け負うのか、電子申請のサポートもしてくれるのか確認するようにしましょう。特に、電子申請は事業者自身がやらなければなりませんが、慣れていない人の中には戸惑ってしまう方も少なくありません。

また、サポートを受けられる期間についても、応募申請までとするところ、採択後の手続きもフォローするところ、採択後の手続きは別料金で請け負うところなどさまざまです。どこまでフォローしてもらえるのかを契約前にしっかり確認するようにしましょう。

当社トライズコンサルティングでは、採択後も補助金が受取れるまでしっかりサポート致します。

まとめ

事業再構築補助金の成功報酬について解説しました。当社トライズコンサルティングでも認定経営革新等支援機関として事業再構築補助金の申請サポートを実施しています。

過去に申請支援したものづくり補助金の採択率は97%(2019年度、2020年度実績)です。中小企業のみなさまに寄り添い、一緒に事業計画を作っていくことで採択を目指します。 ご相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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