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【2021】事業再構築補助金の申請~支払いのスケジュールは?公募期間は?

事業再構築補助金のスケジュール

新たな分野の事業に取り組もうとするとき、事業再構築補助金の活用は非常に有効な方法の一つです。ただし、思い付きで申請して簡単に支給されるようなものではなく、中長期的に将来を見据えて準備に準備を重ね、あらかじめ決まっている事柄を各場面で実行する周到さが求められます。

この記事では、事業再構築補助金が支払われるまでに通過する段階の概要を解説します。この補助金を活用して、念願の事業の実現に役立てば幸いです。

事業再構築補助金申請で注意が必要なこと

事業再構築補助金は、応募枠によって補助率や補助金額の上限が異なりますが、総じて大型の補助金ということができます。

しかし、大きな予算が組まれているといっても、簡単に申請できて簡単に通るようなものではありません。複雑な仕組みとなっており、応募申請するためには相当に綿密な準備が必要です。

さらに、採択されてからも、実際に補助金が支給されるまでには多くの手続が必要となります。

補助対象事業の要件

事業再構築補助金の補助対象の要件は、いわば二重に定められています。すべての枠に共通するのは次の2点です。

  • ①2020年4月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1月〜3月)の同3ヶ月の合計売上高と比較して10%以上減少しており、2020年10月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1月〜3月)の同3ヶ月の合計売上高と比較して5%以上減少していることなど
  • ②経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3〜5年の事業計画書を認定経営革新等支援機関と共同で作成することなど

これらに加え、「大規模賃金引上枠」「卒業枠」「グローバルV字回復枠」「緊急事態宣言特別枠」「最低賃金枠」について補助対象要件が別途設けられています。そのため、詳細を確認しておく必要があります。

補助対象の要件の段階から相当に複雑なものとなっています。ですから、応募申請を検討するにあたっては、どの枠に申請するのが望ましい、あるいは有利かといったことを、相当に早くから検討すべきといえるでしょう。

GビズIDプライムアカウントの取得

事業再構築補助金の申請は、郵送でも役所の窓口でも受け付けられておらず、インターネットを利用した電子申請システムでのみ申請が可能です。この電子システムにログインするために必要なのがGビズIDプライムアカウントなので、いざ申請というときに間に合うよう前もって取得しておく必要があります。

GビズIDは、事業再構築補助金の電子申請だけで利用されているわけではありません。たとえば、中小企業向けの「ミラサポplus」など、いくつものサービスを共通のIDで利用することができるため、取得しておくと何かと便利です。

GビズIDプライムアカウントの発行はgBizIDホームページから進めます。入力・操作を進め、印刷した登録申請書の作成日欄に日付を記入し、法人の場合は代表者印、個人事業主の場合は個人の実印を実印欄に押印します。この状態の申請の控えをコピーした上で、印鑑証明書または印鑑登録証明書を添付して所定の送付先に郵送しましょう。なお、印鑑証明書または印鑑登録証明書は、GビズIDプライムアカウントの申請時で発行日より3ヶ月以内の原本でなければなりません。

  • 送付先:〒530-8532 GビズID運用センター 宛

申請に不備がなければ、原則2週間以内に登録申請受付のお知らせがメールで届きます。メールに記載された手順にしたがって、GビズIDプライムアカウントを有効化してください。

事業再構築補助金の電子申請に間に合うよう、十分な余裕をもって登録申請を済ませておきましょう。

事業再構築補助金は後払い

時折、事業再構築補助金への申請が採択されたら、間もなく補助金が交付され、これを資金として補助事業に取り組みさまざまな投資が可能となる、という誤解が散見されます。

実はこれは間違いで、後述するように、採択された後に補助実施を実施し、実績を報告した上で請求するなどの手続きを経て初めて補助金が支払われるのです。

したがって、補助事業が終了した後に補助金が入るまでは「つなぎ資金」で事業を行わなければなりません。そのため、自己資金が潤沢である場合を除いては、応募申請を検討する段階、事業計画を練る段階で、補助事業に要する資金繰りを考慮しなければなりません。

事業再構築補助金の全体スケジュール

続いては、事業再構築補助金の公募スケジュールについて解説します。事業再構築補助金は全5回程度の公募が予定されていますが、この記事は執筆時点で最新の令和3年(2021年)8月に発表された公募要領(第3回)および関連資料に基づいています。

公募期間

公募開始は応募締切までの期間はそれほどタイトではありませんが、各回とも申請受付から応募締切までが短くなっており、とても迅速な対応が求められます。

したがって、申請期間まで安穏と時間を過ごすのではなく、最新の公募要領を読み込み、精緻な事業計画書を作り上げ、応募枠に応じた申請時に提出すべき資料を、先手を打って進めておく必要があります。

第1回公募期間

  • 公募開始:令和3年(2021年)3月26日(金)18:00
  • 申請受付:令和3年(2021年)4月15日(木)
  • 応募締切:令和3年(2021年)4月30日(金)18:00 (システム障害により翌週まで延長)

第2回公募期間

  • 公募開始:令和3年(2021年)5月20日(木)18:00
  • 申請受付:令和3年(2021年)5月26日(水)
  • 応募締切:令和3年(2021年)7月2日  (金)18:00

第3回公募期間

  • 公募開始:令和3年(2021年)7月30日(金)
  • 申請受付:令和3年(2021年)8月30日(月)
  • 応募締切:令和3年(2021年)9月21日(火)18:00

第4回公募期間

  • 令和3年(2021年)10月中に開始し12月中下旬頃まで実施予定

第5回公募期間

  • 令和4年(2022年)1月中に開始し3月頃まで実施予定

申請(電子申請)

申請フェーズに入りますが、事業再構築補助金の申請方法は、電子申請に限られています。電子申請システム操作マニュアルも用意されているものの、どう操作すれば良いのかわからない方も少なくありません。

そんなときは、ためらうことなく事業再構築補助金事務局システムサポートセンターに問い合わせてみましょう。親切に教えてもらうことができます。

  • 電話番号:050-8881-6942
  • 受付時間:土、日、祝日を除く平日の9:00〜18:00

電子申請に取り掛かってから申請完了までの間、何の問題も起きずに進むということは決して多くありません。多くの場合は、電子申請作業の途中で「あの資料がない」「この資料も必要だった」などといったトラブルが起こりがちです。そのため、公募要領で示されている申請時に必要な書類を事前に準備しておくことが大切です。

具体的には、事業計画書はもちろんのこと、認定経営各区新党支援機関や金融機関による確認書、売上高減少を証明する書類、決算書、ミラサポplus「電子申請サポート」の審査項目情報、労働者名簿の写しを最低限用意しておかなければなりません。さらに、応募する枠によって、より多くの資料を前もって準備しておく必要があります。

審査

補助金の審査は事業計画をもとにして行われますが、その組織や基準・方法は明らかになっていません。申請する側としては、審査項目を網羅しながら補助事業の内容や事業性・再構築性・優位性等をわかりやすく表現するよう努力するほかありません。

第1回、第2回の審査期間と審査件数に着目してみましょう。

まず、第1回公募の応募締切の2021年4月30日から採択発表の6月18日までの間、審査する側は実に22,236者、1日あたり約500件の応募を審査しなければなりません。また、第2回公募では、応募締切の7月2日から採択発表の9月2日までの間、20,800者、1日あたり約350件を審査しなければなりません。

何人の審査官が携わっているかはわかりませんが、少なくとも事業計画全体を深く読み込んで判断を下す余裕を期待することはできないと考えられます。「1件当たりの審査時間は約10分」などといわれることもあり、これを逆に捉えれば、理解が容易で視覚的にも訴求力のある事業計画書をかねてから着々と準備しておくべきだといえるでしょう。

採択通知

補助事業の採択が決まり公表されると、採択公表日に、GビズIDおよび担当者のメールアドレスにメールが送信されます。メール本文の電子申請システムにログインすると採択結果が確認できます。もしくは、事業再構築補助金事務局ホームページでも確認することができます。

交付申請

交付申請は「Jグランツ」を利用して行います。それに先立ち、電子申請システムにアクセスし、交付申請における必要書類として、「交付申請書別紙」をダウンロードします。Jグランツにおいて、これを「交付申請書別紙1」として添付の上申請します。

交付決定

交付申請で提出された書類が事務局で審査され、内容に問題がなければ、事務局で交付決定手続が行われます(採択決定から2ヶ月前後かかると想定した方が良いでしょう)。

「様式第2 交付決定通知書」右上部に記載された交付決定日をもって、補助事業を開始することが可能となります(交付決定通知書はJグランツのマイページから確認できます)。

事業着手

交付決定を得て、いよいよ補助事業を推進するわけですが、スケジュール面も含めて多くの注意事項にしたがう必要があります。

その中の一つとして、補助事業実施期間中に契約(発注)、納入、検収、支払および補助事業実績報告書の提出等のすべての手続の完了が求められています(交付決定前の契約、支出は原則として補助経費としては認められません)。

補助事業実施期間は応募枠に応じて次の通りです。

  • 通常枠、大規模賃金引上枠、緊急事態宣言特別枠、最低賃金枠:交付決定日から12ヶ月以内(ただし、採択発表日から14ヶ月後の日まで)。
  • 卒業枠、グローバルV字回復枠:交付決定日から14ヶ月以内(ただし、採択発表日から16ヶ月後の日まで)。

その他、補助事業推進に当たっての実務、経理等の面で注意すべき事項については、事業再構築補助金事務局による補助事業の手引き P.18〜の「Ⅱ.補助事業実施中の注意事項」をご参照ください。

進捗状況報告

事業再構築補助金事務局から指示があったときは、「様式第5 状況報告書」によって補助事業の進捗状況について報告する必要があります。

また、状況報告書とは別に、事務局から補助事業に係る支出の状況について聴取されることがあるので、協力しましょう(状況報告書の提出は、なるべく速やかにJグランツを利用して行います)。

補助事業完了・実績報告

補助事業は、原則として交付申請書に記載した事業計画に基づく設備投資のほか、購入物品等の納品・検収・支払等、事業場必要な手続がすべて完了することをもって完了します。

そして、補助事業の実施結果を記した「様式第6 実績報告書」「様式第6の別紙1」「様式第6の別紙2」「様式第6の別紙3」と併せて必要書類を事務局に提出します。提出が必要となる書類の詳細は、事業再構築補助金事務局が公開している実績報告書等作成マニュアルを参照して行いましょう。

確定検査(補助金の額の確定)

「実績報告書」の内容に基づき書類を精査し、建物及び改修等の詳細、機械設備等の入手・支払、補助事業の成果等を実際に確認するため、必要に応じて事業再構築補助金事務局が事業実施場所を訪問します。

「実績報告書」の内容および確定検査の結果、内容に問題がなければ補助金額を確定し、「様式第8 補助金確定通知書」が事務局から通知されます。補助金の額の決定通知書は、Jグランツのマイページから確認できます。

精算払の請求

補助金確定通知を受領したら、「様式第9-2 補助金精算払請求書」により、精算払の請求を行います。当然のことながら、精算払の請求は、補助事業の確定検査を受け、かつ補助金額の確定後でなければ行うことはできません。

補助金の支払

事業再構築補助金事務局は、「補助金精算払請求書」の受領後、当該補助事業者宛てに補助金額の振り込みを行います。事業者指定口座への振り込みは、承認後、約1週間後となります。

事業化状況報告・知的財産権等報告

補助事業の完了の日の属する年度の終了を初回として、以降5年間(合計6回)、補助事業の成果の事業化状況について、「様式第13 事業化状況・知的財産権報告書」および「事業化状況等の実態把握調査票」を提出する必要があります。

まとめ

事業再構築補助金の申請の検討から実際に補助金を受け取るまでの長い道のりを、各段階で早め早めの準備が必要となる多くの事柄も交えながら解説しました。

事業再構築補助金は、事業者が独自に申請することは決して不可能とはいえません。しかし、成功する見込みはそう高いものではありません。

そのため、信頼できる専門家のサポートを受けながら申請手続に臨むのがスマートで有効な方法だといえます。当社トライズコンサルティングは、たとえば「ものづくり補助金」では2019・2020年度採択率97%という高い補助金採択率を誇り、採択後も補助金を受け取れるまでしっかりとサポートします。

また、代表の野竿は認定経営革新等支援機関として事業再構築補助金の申請サポートを実施しています。ぜひ当社をご活用いただき、新たな事業へ向けた確実な一歩を踏み出してはいかがでしょうか?

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